2025/12/10
12月14日、この日付が、日本の歴史上、最も劇的なリベンジの日であることを知っていますか?
この日は、かの有名な赤穂浪士が討ち入りした日、「忠臣蔵」として、今もなお語り継がれています。
主君「浅野内匠頭(あさの たくみのかみ)」の無念を晴らすため、「大石内蔵助(おおいし くらのすけ)」率いる四十七士が、1年半もの忍耐と周到な準備を経て、「吉良上野介(きら こうずけのすけ)」を討ちました。
でもなぜ、浪士たちは、バレずに、そして確実に成功できたのでしょうか?
その答えは、彼らが実践した「超難関プロジェクトを完遂する計画実行力」と「鉄壁の組織力」にあり、今回は、この歴史的事件から、現代の私たちが学ぶべき教訓を考察します。
1. リスクマネジメントの本質:影響範囲の予見
討ち入り直前、周辺住民は、巻き込まれることを恐れて、家に「赤穂浪士御通行につき、家人は無用な外出をしない」という張り紙をしていたという記録が残っています。討ち入りは成功しましたが、近隣住民が自衛を強いられるほどの社会的な影響を生みました。
➡️ 真のリスク管理とは、プロジェクトの成功(ゴール達成)だけでなく、その影響範囲を正確に把握し、周辺に与える間接的なリスクまで予見して、対処できるかにかかっています。プロジェクトの「外部への波及効果」を意識する必要があります。
2. 組織のモチベーション:1年半のコミットメント戦略
計画の実行まで約1年半もの間、浪士たちは生活の困窮を装いながら、高い目標達成への動機と実行力を維持し続けました。彼らは、主君の仇討ちという大義名分(使命)と死の覚悟を共有することで、組織のコミットメントを維持したのです。
➡️ 現代において、長期にわたるプロジェクトで社員のエンゲージメントを維持するには、報酬ではない「強い使命」の共有と、裏付けされた戦略的な仕組みが必要です。
3. 情報管理の徹底:秘密保持のプロ意識
浪士たちは、1年半にわたり、仇討ちの意思を悟られないよう、派手に遊んだり、わざと愚痴をこぼしたりするなど、徹底した秘密工作を行っていました。もしも、情報が漏れていたなら、必ず「吉良上野介」側に伝わり、計画自体が潰されていたはずです。
➡️ 現代の機密情報や個人情報の保護において、彼らの強固な秘密保持体制とプロ意識は、コンプライアンス遵守の重要性を改めて教えてくれます。「成功は情報統制から」という鉄則は、時代が変わっても変わりません。
このように、「忠臣蔵」の成功は、個人の能力を超えた「組織設計」の勝利でした。
私たち現代の組織も、「自社のプロジェクトが社会に与える影響」や「長期目標に対する社員のエンゲージメント構造」を徹底的に見直すことが重要です。
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来年の組織戦略を立てる上で、リスクとエンゲージメントの両輪を今一度、見直して、未来に語り継がれるような成功を手にできるといいですね!
[ Room Turn Blue ~ ルームターンブルー ~ ]
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